作成者別アーカイブ: TSUTSUI Jun

えだみつと熊本とわたし

先週はえだみつ演劇フェスティバル2012に『gallery』で参加するために 大阪には不在でした。 フェスティバルや枝光本町商店街アイアンシアターの噂はいろいろ聞いていましたが、 噂以上の劇場でした。 アイアンシアターが演劇のあり方を教えてくれました。 僕のそれまでの劇場というものについての考え方は 間違ってはいなかったと思うのですが、 それを実現化できている劇場を目の当たりにし、そこで活動するみなさんの声を聞くと、 まだ自分は想いばかりで、なにも動けていないことに気づかされました。   あと、熊本でトークイベントに参加してきたのですが、 そこでもたくさんの素敵な出会いがあり、様々なおもしろ経験をしました。   毎晩、必ず一度は腹を抱えて腹筋を痙攣させて笑いました。 こんなすてきな旅はそうそう無いですよ。   この旅を実質的にコーディネートしてくれた、けのびの羽鳥くんにも、 ほんとうに感謝してます。   書き出せばブログどころじゃないとてつもない文章量になってしまうので、 また機会があれば。   最後に、読んでいる方にはなんのことだかさっぱり分からないと思いますが、 あえてメモ。   この旅で印象的だった言葉 「中国語読んでるときに年のこと聞くなよ!」 「膝を借りるのはよくないです。でも、筋は通ってるんですよ。」    

カテゴリー: dracom情報 | コメントは受け付けていません。

そよ風ペダル試演会、無事に終了して

そよ風ペダル旗揚げ公演の試演会、 『モロモロウロウロ(試)』が無事に終わりました。 観に来てくださったみなさま、関係者のみなさま、 本当にありがとうございました。   わたしはいつも、自分で作った作品が、 上演時には自分の能力を超えたところに行ってしまうことを願っています。 賢くないわたしの懐に収まったままの作品なんて、 誰も評価してくれるはずがないからです。 そして、作品がわたしを超えてくれる場合は、 公演直前の稽古でその予感がするのが常です。   ところが、「試演」という機会を得た『モロモロウロウロ』は、 本公演まで半年以上もあるというのに、すでにその予感がしています。 とてもうれしいのですが、 一方で、これからの作業でわたしの小さな懐に戻してしまわないように、 参加されている劇団員の皆さんの力を頼りにしながら、 今まで以上に緊張して取り組んでいかなければ、と思っています。

カテゴリー: dracom情報 | コメントは受け付けていません。

20年目に見たもの

そもそも劇団を20年続けたということは、 何かに間違いがあるということです。 目標があったとするなら、達成してないといけないだろうし、 達成できなかったとしても、断念という判断をしなければいけないだろうし。 ただ、dracomはちょっと変なところがあって、とにかくぶれ続けた集団なんです。 でも、その「ぶれ」の際に生まれる熱が継続のための運動と化していたように思います。 『弱法師』を20年目の記念碑的上演のような見方は全然しないけれど、 20年前にかすかに想像した景色がそこにあったように思います。 「じゃあ、それは達成じゃないか」 と言われれば、そうかもしれないけど、 20年前の僕と今の僕は当然違いますから、 20年前の自分とはいい区切りがつけられたかな、とは思います。 dracomには、それまでとはまた異なるぶれの作用が生まれつつあります (これは、すでに前作『gutter』で少しだけ現れていましたが)。 誰も楽しみにしていなくても、僕は楽しみです。 まずは、「祭典」の概念を見直す、という作業に着手を。

カテゴリー: dracom情報 | コメントは受け付けていません。

dracom 祭典2012 『弱法師』無事終了

dracom 祭典2012 『弱法師』、無事に終了いたしました。 関係者の皆様、観に来てくださった皆様、 本当にありがとうございました。   世間で所謂「名作」とされ、 文庫で簡単に手に入る戯曲の上演をするということは こういうことなのかと実感。 どういうことかというと、 「こんな上演があり得るのか!」という驚きを含む賛辞から、 「戯曲の世界にぴったり」、 「また三島作品をやってほしい」、 「難しい」 「ちっとも戯曲にある世界を描けていない」 「ひどい」まで、 観た方の意見がとてもはっきり現れることです。   自分のオリジナル戯曲だとはじめからそういうものだという見方をされるので、 ここまで明確に意見は出てきません。 いや、もしかすると、それなりの意見が出ているのかもしれない。 ただ、なんせ世界で最も熟知しているのがわたし自身であることから、 意見を言う方も少し遠慮がちになるし、 言われる立場のわたしも何を言われても「そういう見方もあるのか」と、 観た方とは違う場所から批評を眺めているようなところがあるんだと思います。 ゆえに、言う側の感情の揺れ、言われたことによるわたしの感情の揺れ、 そのどちらもが小さい。 一方、有名な既製戯曲だと、 もっとも熟知しているのは作者(今回は三島)なので、 観客はわたしに遠慮をする必要がなくなるし、 わたしは観客と近い目線で批評を読むことになるので、 その分、わたしの感情の揺れは大きくなりました。 高評価の意見は心底うれしいし、 低評価の言葉は心臓をえぐるほど痛い。 演出家としてはこういった経験をもっと若いうちからするべきだったと思います。 20年目にして、反省。   そうやって考えれば… 日本では作劇と演出の分業が少ないので、 行き交う声のほとんどに若干の遠慮が帯びているように思えるし、 … 続きを読む

カテゴリー: dracom情報 | コメントは受け付けていません。

dracom祭典2012 9/7、8、9

やはり今日まで滞ってしまいました。ブログ。 新作に向けてのいろいろで、すっかりうっかりしていました。 2008年『ハカラズモ』以来の、映像を使った作品になる予定ですが、 機材が便利になっていてびっくりするのと、 それゆえ規格が変わっていてうんざりするのとがあって、 何をどうそろえないといけないのか、 そんなことばかり考えています。 嘘です。 「ばかり」とは言いすぎです。 三島の『弱法師』に至るまでの“俊徳の物語の歴史”と、 俳優が台詞を覚えて肉体化するまでの“演技生成の時間”を、 一緒に舞台に乗せる試みです。 それらに観客が交わった瞬間、 物語や演劇上演が現在まで消滅することがなかった理由を 発見することができるのでは、 と妄想しています。 でも実際の稽古場は、 「どうすればバカバカしいことになるのか」 の追求に時間が費やされています。

カテゴリー: dracom情報 | コメントは受け付けていません。

何だかんだあって、 今日が『船乗りたち』の本番だ。 旅は無条件で面白いものだ。 でも、そういったことほど、 ブログに書いたりせずに話したい。 ああ、こういったことは言える。 インドネシアでは古典舞踊の練習を アウトドアでやっていた歴史があるのだろう、 コンテンポラリーダンスの練習も アウトドアでやっている。 現代演劇の練習もそう。 とくに確認したわけではないが、 日本は昔っから、 踊りや演劇の練習は室内でやってきたのだろうな。

カテゴリー: dracom情報 | コメントは受け付けていません。

ソウルから調子に乗る

ソウル。待ち時間が長い。 空港で流れる時間は独特。 きっとみんな同じなのだ。 待ち時間。 緊張が抜けきれず、一方であせってもいない。 演劇的。 俳優は舞台上で何を待っているのか。

カテゴリー: dracom情報 | コメントは受け付けていません。

びっくりしている

現在は主に 山下残さんの振り付け作品『船乗りたち』ジャカルタ公演に向けて 稽古にはげんでいる。 稽古に入る前は、体力の低下に不安を感じていたが、 実際はそうでもない。 しかしながら、そうでもないところに今度は不安を感じている。 ほんとうにそうか? わたしの意識が届かないところで、 身体がびっくりしているように思えてしかたがない。 それが突然に爆発しなければよいが。

カテゴリー: dracom情報 | コメントは受け付けていません。

こき使う

身体をこき使って、 稽古に励んでる。 さて、そんな間にもいろいろ。 昨日はdracomメンバー、村山裕希のイベントがあった。 彼が好きなニュアンスをお披露目して、40歳の誕生日。 ずいぶんとマニアックな内容であり、 愛すること、愛されることだけでイベントが成立していた。    

カテゴリー: dracom情報 | コメントは受け付けていません。

身体が敏感になる

寝すぎると頭が痛くなる。 それはおそらく、 あまりにも身体を使ってないからだろう。 身体を使っていると、 知らないうちに頭を使っている。 でも、わたしはそういった脳みそ放置で生きてきたのが良くない。 脳みそを制御しなければと思う。 それを行うのも脳みそだから、 どちらが因で、どちらが果なのか。  

カテゴリー: dracom情報 | コメントは受け付けていません。